「ダウ」について学び直す
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相場の世界に足を踏み入れると、必ず耳にするのが「ダウ」という名前です。

ダウと言えば、「ダウ理論」や「NY ダウ平均」といった名前が思い浮かびますが、これまでダウと言えば、ダウという人がアメリカで相場の概念を形成し、その人の功績をたたえて株式市場で「ダウ平均」と呼ばれる株価平均が誕生したと思っていました。

でも、それは本当に浅はかな知識で、ダウについて何も知らなかったということが最近になってわかりました。

というのも、株式に関する翻訳の中で、ダウについて説明する内容があり、そこで改めて「ダウとは何か」学ぶことになったからなのです。

ここでは、せっかく学んだことの備忘録も兼ねて、ダウについて書いていきます。

「ダウ理論」は相場の王道

ダウ理論は、アメリカ合衆国のジャーナリスト兼証券アナリストであるチャールズ・ダウ (Charles H. Dow) 氏が提唱した市場理論です。

ダウは、ウォール ストリート ジャーナルの創業者であり、ダウ ジョーンズ社の共同創業者でもあります。

今では、アメリカだけでなく世界を代表する経済新聞社と、アメリカの株式市場を代表するインデックスとなっている両者を生み出した人となれば、その偉大さがわかります。

アメリカ市場で非常に重要や役割を果たした彼が提唱した、市場経済に関する重要な理論は「ダウ理論」と呼ばれていますが、実は、ダウ理論は現在周知されているような学術的なものではなかったようです。

チャールズ・ダウ本人は、市場経済について持論を語ったわけではなく、ましてや学術的な理論を提唱した事実もないそうです。

その代わりに、彼が創設したウォール ストリート ジャーナルに記された社説や市場に関する豊富な情報は、ダウ自身の理論として人々にインプットされ、後に同社の編集者が「ダウのアイデア」として再編集し、現在の「ダウ理論」になったのです。

部下をはじめ、周囲の人々から本当に尊敬されていたことが伝わってくるエピソードですね。

ダウの 6 つの理論

私自身の学習のため、そして備忘録のために、ダウ理論について記録していきます。

ダウ理論は、以下の 6 つの基本法則で構成されています。

平均はすべての事象を織り込む

政府が発表する経済統計、企業業績、さらには不可抗力 (自然災害、戦争、テロ等) に至るまで、市場に影響を及ぼすあらゆる事象はすべて市場価格に織り込まれるというもの。

市場の分析には、大きくテクニカル分析とファンダメンタル分析があると言われますが、このうちファンダメンタルはまさに市場に影響を及ぼす事象によって左右されます。

簡単に言えば、ありとあらゆる材料から分析しなければならず、ある事象が発生した瞬間にはプラスともマイナスとも理由付けできるファンダメンタル分析をあえてする必要はないということです。

よく、米国雇用統計が発表されたとき、良い結果でも市場価格が下がった場合、「好材料出尽くし」と言ったり、悪い結果でも市場価格が上がると「悪材料出尽くし」とか「織り込み済み」とか言ったりするのがこれですね。

掲示板などでこういう書き込みを平気でしている人を見ると、厚顔無恥な評論家のように感じてしまうのは、ダウさんも同じだったのでしょうか。

トレンドには 3 種類ある

トレンドには、大きく分けて以下の 3 種類があります。

主要トレンド

1 年以上、長い場合には数年にわたるサイクルを形成する長期トレンド。

二次的トレンド

3 週間から 3 か月程度継続する中期トレンド。

小トレンド

3 週間未満の短期トレンド。

相場には、時間軸ごとに個別のトレンドがあり、中規模、小規模の波が大きな波を形成しています。

チャートを見たときに、週足や月足などの長期で見たときには上昇/下降トレンドが続いているように見えても、下位足で見ると上昇したり下降したりを繰り返していますね。

このときの上げ下げのエネルギーがどちらに振れるかによってトレンドが形成されるのです。

そのため、大・中・小すべての波が同じ方向に行くときもありますが、一部逆行している場合もあります。

どんなに強力なトレンドが形成されていても、逆張りしたくなる人は必ずいるので、流れに逆らおうとする力が強ければ逆行するということです。

主要トレンドは 3 段階から成る

主要トレンドが形成される場合、投資家の動向 (心理と行動) によって 3 つの段階で構成されるというもの。

先行期

下落相場が底を打ち、悪材料が出尽くしたとして、少数の先行投資家がいわゆる「底値買い」を始める段階。

この時点では、市場価格が下落を続けているか底値圏で上下している状態であり、天才的な投資家でない限り手を出せない場面です。

まさに「底値で買って天井で売る」相場の理想ですね。

追随期

市場価格が上昇に転じたことを検知した投資家が買い注文を入れる段階。

この段階では、一気に多くのトレーダーが買いに転じるため、市場価格が大きく伸びます。

方向性がつかみやすく、エントリーをしやすい「トレンドフォロー」の段階です。

利食い期

価格が十分に上昇し、先行投資家は売り注文に転じる段階。

この頃、トレンドが本物だとようやく気づいた一般投資家はようやく注文を入れるのですが、時すでに遅し、先行投資家の起こす大きな波の逆流にのまれてしまうことになるのです。

私もまさにこれでした。

今考えると、本当に大きな力の小さな燃料の一部になっていたことに気づきます。

熱くなっていた当時は、そんなことを考えないどころか、ナンピンしてどんどん炎上していたっけ。

でも、これからは違う投資家人生を歩みますよ。

平均は相互に確認されなければならない

「複数の平均的指標が存在する場合、その両者に同じシグナルが見られないなら明らかにトレンドとして捉えることはできない」とするもの。

また、「シグナルが同時期に出現する必要はないものの、直近においてシグナルが発生していればトレンドとして捉えるべきであり、かつ可能な限り同時期に近ければ確定的である」とされています。

具体的には、テクニカル分析で「買い」のシグナルが出ている場合、ファンダメンタル分析でも「買い」のシグナルが出れば、トレンドが発生すると言えるのです。

やはり、トレンドを形成するにはエネルギーが必要ですから、エネルギーが同じ方向を向いていないとトレンドにはならないのですね。

トレンドは出来高でも確認されなければならない

ダウは、市場の終値を重視しているのですが、同時に出来高の推移もトレンド形成の大きな要因と捉えています。

出来高はその日の売買注文数であり、投資家が「買いたい」「売りたい」というエネルギーの表れです。

そのため、終値が上昇 (下降) しても、出来高が減少している場合は、強いトレンドは形成されない場合が多いです。

この場合、上昇局面では、上昇時に出来高が増加し下降時には減少します。

一方、下降局面では、逆になります。

結局、主要トレンドを作り出すような多数派の投資家が参加しない市場では、いわゆる「閑散市場」で盛り上がりに欠けるということですね。

トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する

ダウ理論の中でも最も有名な、「ザ・ダウ」とでもいうべき法則です。

ダウ理論は知らなくても、この法則だけ走っている人が多いのではないでしょうか。

「明確な転換シグナル」は、「安値切り上げ」→「高値切り上げ」→「安値切り上げ」→「高値切り上げ」を繰り返していたのが、あるとき抵抗線を突き破ることで発動するそうです。

確かに、チャートで見れば「なるほど」と思いますが、これを自分で見つけられるようになるには、相当の熟練の技が必要でしょう。

「トレンドは継続するもの」であり、トレンドが転換するためには明確な転換シグナルが現れます。

そのため、多くの投資家は、トレンドに逆らわず流れに乗ってトレードすることが勝利を導くのです。

と、ここまで書きながら、「言うは易し、行うは難し」だなと感じていました。

これまで、私は市場にお金を寄付する (または捨てていた?) ダメな投資家もどきだったので、魑魅魍魎の世界に丸腰で行って無事で済むわけがないなと改めて感じました。

今はこうやって学んだことを書き記しながら、デモトレードをやって、本番環境でも戦えるようにレベルアップしていくぞ!