増加する 路上生活の末の孤独死
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日に日に吹く風は冷たくなり、秋から冬への移り変わりを感じる今日この頃…
家にいても寒さを感じるこの季節に、冷たい路上で睡眠をとる人々を見ない日がないのがパリの日常です。

フランスでは、かねてから路上生活者のことが話題に取り上げられ、彼らに食事や住居を提供する活動が続けられていますが、その数は減少するどころか増加しているといわれています。
事実、路上生活の末亡くなる人の数も増加傾向にあるのです。
フランスの路上生活者の死亡数は、2017年が511名、2018年には15%も増加して612名にものぼりました。
彼らは、1年を通して、直接風にさらされ、この季節になると厳しい寒さにさらされ、さらに眠っているのに他人から暴力を振るわれることもしばしばなのです。
そんな「安心」や「安全」とは程遠い生活の末、若くして命を落とす人が後を絶たないのです。
統計では、フランス人の平均寿命82.18歳のところ、路上生活者は48.7歳で亡くなり、その中の約3割が病気以外の事故、暴行そして自殺によって命を落としているのです。

日本でも、格差社会や貧困者数の増加といったことが問題に取り上げられることが増えてきました。
フランスほどではありませんが、路上生活や簡易宿泊所での生活を送る人も依然として多くいるのです。
彼らの中には、集団生活や社会の一員として生活を送ることが苦手であったり避けていたりする人もいるのですが、その原因の一つに、発達障害や心身の故障といったことがあります。
私たちの人生でも、人付き合いが苦手であったり、感情の表出がうまくできず、「浮いて」しまう人がいたと思います。
そういった人も、自ら望んで人の輪から離れているというより、どうにもならない状態で苦しみながら理解されず拒否されて離れてしまう人もいることを理解することが必要です。
最近では、「大人の発達障害」についての話題が提供され、今まで理解されなかった「生きづらさ」にも目が向けられるようになりました。
何か具体的な支援はできなくても、人それぞれいろいろなタイプがあって、その多様性を受け入れることから社会の目が変わっていくことを願います。